Books(自然・科学)

▼『放浪の天才数学者エルデシュ』ポール・ホフマン

鞄一つで世界中を放浪しながら1日19時間,数学の問題に没頭した天才数学者エルデシュ.83歳で死ぬまでに発表した論文は1500,有史以来どんな数学者よりもたくさんの問題を解き,しかもどれもが重要なものであったという.アインシュタインを感服させ,奇才ゲ…

▼『動物の第六感』モーリス・バートン

カール・フォン・フリッシュ,グリフィン,ガランボスらの発見や研究を紹介して,コウモリによる超音波の利用,ある種の魚による電気感覚の利用など,動物たちの“超能力”の世界にいざなう.その驚きにみちた多様性は,われわれ人間の“五感”によって限定され…

▼『フィールズ賞で見る現代数学』マイケル・モナスティルスキー

フィールズ賞は「数学のノーベル賞」とも称されるほど,数学界において権威のある賞である.本書は第一回(1936年)受賞者のアールフォルスとダグラスから,「ポアンカレ予想」を解いて2006年に受賞したペレルマンまで,主要な受賞者たちの業績を紹介.賞の提…

▼『数学流生き方の再発見』秋山仁

大学入試の数学に自信のない受験生やその父母の中には,数学の才能は特別で,これは遺伝によるものと諦めている人が多い.ところが,そうではない,数学的な能力は日常生活をキチンと送れる能力と大差はないのだと著者は力説する.そのため,映画の主人公「…

▼『系外惑星と太陽系』井田茂

天文学の革命的な進展により,いまや太陽系外に数千個もの惑星が発見されている.想像を超えた異形の星たち.ホット・ジュピター,エキセントリック・ジュピター,スーパーアース.その姿は,太陽系とは何か,地球とは何かという根本的な問いへとわれわれを…

▼『計算機と脳』ジョン・フォン・ノイマン

脳のはたらきはアナログ的なものなのか,デジタル的なものなのか?コンピューターの開発にも大きく寄与したフォン・ノイマンが数学者の視点から脳のしくみを考察した,最晩年の著書.ニューロンのふるまいとアナログ計算機・デジタル計算機の処理手順を比較し…

▼『看護覚え書』フローレンス・ナイチンゲール

本書は,ナイチンゲールによって一世紀以上も前に書かれ,現在も看護の思想の原点となっている“Notes on Nursing”の完訳である.「看護とは,新鮮な空気,陽光,暖かさ,清潔さ,静かさ,などを適切に整え,食事内容を適切に選択し適切に与えること―こういっ…

▼『ジェニーのいた庭』ダグラス・プレストン

人類学者アーチボールドの家に,ある日チンパンジーのジェニーがやってきた.生まれたときに母親を亡くしてアーチボールドにひきとられ,自分を人間と思っているこの愛らしい動物を,一家は暖かく迎えた.とくに息子のサンディとの間には,まるで兄妹のよう…

▼『人類が消えた世界』アラン・ワイズマン

いま人類が忽然と姿を消したら,世界各地ではいったい何が起こるのか.住人を失ったあなたの家は,その時点から腐りはじめ,100年後には煙突のレンガなどを除く屋根や壁のほとんどは崩れ落ちるだろう.高層ビルを擁する大都市もまた,地下への浸水から崩壊し…

▼『彗星パンスペルミア』チャンドラ・ウィックラマシンゲ

パンスペルミア説とは…この宇宙には生命が満ち溢れており,宇宙から生命が何らかの方法で地球に運ばれてきたという考えのこと.著者のチャンドラ・ウィックラマシンゲとフレッド・ホイルは「彗星パンスペルミア説」を初めて唱えた.彼らは科学界の異端者か?…

▼『科学と仮説』アンリ・ポアンカレ

科学の要件とは何か? 仮説の種類と役割とは? 数学と物理学を題材に,関連しあう多様な問題を論じる.規約主義を初めて打ち出した科学哲学の古典――. 幾何学の公理や物理学の原理は,人間が自由に決めた定義,あるいは人間の精神が創った規約であるという「規…

▼『サイエンティストゲーム』カール・J.シンダーマン

プロローグ; 科学における対人関係戦略の重要性,第1部 科学戦略家入門,第2部 科学の戦略家にとって兼合いの難しい問題,第3部 科学の戦略家にとって特別に興味のある問題領域――. あらゆる社会制度・政策,規範に多大な影響をもたらす知見として,研究…

▼『無限からの光芒』志賀浩二

“無限”は20世紀最大のテーマのひとつである.20世紀前半の激動の時代にポーランドの数学者たちは“無限”に出会い,新しい数学を創造した.これは数学史上ふしぎな出来事である.“無限”をめぐる感動のドラマ――. 本書の副題は,草稿の段階では「20世紀数学の断…

▼『アンティキテラ』ジョー・マーチャント

1901年,ギリシアの海底から奇妙な機械の破片が引き上げられた.小さな箱に多くの歯車を組み込む洗練された設計と技術.はじめは紀元前1世紀のものとは誰も信じなかった.いったいこれはなんのために創られたのか?百年にわたった謎解きを研究者たちのドラマ…

▼『暗号攻防史』ルドルフ・キッペンハーン

暗号の歴史は,秘密を守ろうとする人間と暴こうとする人間との,暗号作成者と解読者との,果てしなき攻防戦といえる.本書は古代ギリシャの昔からインターネット全盛の今日まで,その攻防の歴史を集大成したもの.なかでも世界史に大きな影響を与えた暗号と…

▼『キュクロプスの窓』小町谷朝生,小町谷尚子

キュクロプスとはギリシア神話にでてくる一つ眼の怪物である.人間は左右の眼で別々にとらえた情報を脳の働きによって一体化し,キュクロプスのように一つの外界像を見ている.そこには必然的に歪みが含まれ,それが色彩や形態の認知のうえに現れてくる.本…

▼『自分の体で実験したい』レスリー・デンディ, メル・ボーリング

坂口安吾は「ラムネ氏のこと」という小文で,ふぐ料理の殉教者やきのこ採りの名人のことを讃えている.毒かどうか試した人がいたのだ.本書は,科学と医学の分野で,動物実験などをやった後で,最後に自分を「実験台」とした,過去2,3世紀の世界各地での事…